Category : Brass the others

ピクシーミュート②

ピクシーミュート ピクシー(ストレート)ミュート、通常よく言われるところのストレートミュートと比べると大きさが、ふた回り程度小さい。プランジャーとセットで使用されることが前提のため、プランジャーに収まる大きさで、シンプルに写真だけ見ると同じNSL社製のストレートミュートとほとんど見分けがつきません。 使い方はプレーヤー次第、まあ当たり前な答えだが、一例で言うとトロンボーンでカウントベイシー楽団のAl Grey 「ベルの中に何かある」と動画等を見た方から話題に上がっているのは、これで、パイプの先が膨らんだ形状だけを見るとあまりミュートっぽくない。彼はこの組み合わせでプレイすることも多いらしいのだが、トロンボーンの場合は楽器の特性上、これを積極的に使うプレーヤーは少なく、現物を見ることはあまりありません。一方のトランペットだと「彼だ!」っていう代表的なプレーヤー(調べてはいませんが)が上がってこない代わりに、時代が古くなると頻繁に登場することとなります。 プランジャーのところでもあるように、ベル前で閉じたり開けたり・・・、オープンとクローズドだけでもサウンドに変化が付きますが、ミュート装着によってサウンドの幅、変化がひろがります。開閉することでその違いを楽しむところに主眼があるため、その性格上ハイテンポでアグレッシブを主張するスタイルには当然ですが、全く向きません。使われている音楽、時代背景から言うと、「デキシー」とかのような古い時代の音楽に活躍することとが多いようです。 ニューストンライン製に、ゴム製のシンボルカラーである赤白ツートンのものが「プランジャー(トリクシー)」といいます。これとは別にかつてグレンミラー楽団が使っていたことからその名称となったその名も「グレンミラー(タキシード プランジャー)」(最近では単にプランジャーともいう)というのがありますが、機能的には同じ。ただしこれらも追及していくと全く同じではないそうで、単に開閉するだけではない、って言うのが、有識者の話でした。まあ深いってことですね。 少数ですが、特別割引品・・・B級品とも言いますが、見た目を気にしなければそんなのもあります。

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Mute “Plunger”③

プランジャー(ピクシーストレートとともに使用することもあります) カップ状の形で、これを手に持ち、ベル前で開閉します。「Du-Wa、Du-Wa」は手軽に味わえるジャズサウンドの一つで、譜面上に「+(=クローズ)」や「○(=オープン)」の印がある時がそれ。ピクシーミュートは、ストレートミュートを小さく(プランジャーに隠れるよう小型化)したもので、基本的には、プランジャーとセットで使用します。 ベル前で閉じたり開けたり‥、見た目には割と簡単そうですが、実際には「+(塞ぎ方)」や「○(開け方)」で吹き方を変えていき、その上に楽器も不安定になるため、実際にはかなりシビア、ある面ではピッチも二の次的に慣れとコツの習得が必修でトロンボーンだとトランペットとは比較にならないほどの困難さが伴います。もちろんうまく使えばサウンドのメリハリが付き、アクションも付いて(形だけでも)カッコいいところを見せられますが・・・・ラージ管のテナーバスなどベルも大きくなるので形だけに終わる可能性もありますから、真面目に取り組むと「たかが・・・」なんて言ってられません。 ニューストンライン製に、ゴム製のシンボルカラーである赤白ツートンのものが「プランジャー」といいます。これとは別にかつてグレンミラー楽団が使っていたことからその名称となったその名も「グレンミラー」(最近では単にプランジャーともい言います)というのがあって機能的には同じです。でもこっち(サウンド)の追及していくと全く同じではないそうらしく、まあなんとも・・・深い! その他「ハット」というものがあります。大体は同じような使い方をしますが、「もう少しラフに操作する」と思ってもらうとわかりますか?写真のように食器のボウルにふちが付いた形なのでサウンド以上にアクションが目立ちますが・・・。代りっていうことではありませんが「ハンド」、手の平でやることもあります。 *「ハット」の在庫はもうありません。  

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Mute “Straight”

1、ストレート ベルに直接取り付け、ベル(フレアー)との開口部(隙間)を小さくすることで直接音を抑え、またミュートを共鳴させることで弱音やサウンドエフェクトを得ることができます。ミュートの中ではジャンルを問わず最もよく使用(指定)され、一般的にミュートと言えばこのタイプを指します。メタル製のものは、硬質な線の細いサウンドから、強奏時に独特の鋭さをみせるところも特徴の一つ。老舗とも言える「トム クラウン」やその発展型とも言える「ジェミニ(=トム クラウン)」や吹奏楽などで定番の「デニスウィック」新勢力の「ヤマハ」「ジョーラル」等が、よく見かけるブランドです。 また材質もアルミ製をはじめ、ブラス(真鍮製)やコパー(銅製)など全体、一部分を問わず金属製が最も多く出ていますが、ニューストンラインのようなハードペーパー、またはウッド、プラスチック製の物もあり、メーカーの種類が最も多いのもこのタイプのミュート。したがってサウンドの好みで選びもしますが、どちらかと言うと、曲想にプレイヤーのセンスが大きくモノをいうところかもしれません。(とは、大袈裟ですが・・・)    

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みゅーと とは?③

ミュート(弱音器) ミュートとは、一般的には弱音器のこと。音を小さく(弱く)するためのもので、付ければもちろん音は小さくなります。その特性から考えられたものの一つが「プラクティスミュート」とよばれるもので、その効果を更に上手く活用したアイディア商品として(もうかなり以前の発売になりますが)ヤマハ「サイレントブラス」やベストブラスの「e-Brass」(現在ではその発展系のものを含め)などが、代表的なものと言えます。 かつてのような人気は全く言ってありませんが、先ほどの機能をPCなどとともに上手く使えば今でも十分楽しむ事ができます。ただ、録音機器や再生機器(の位置付け)が様変わりしているために「気軽に……」といえるかどうかはビミョーなところ。 しかし消音効果を生かしたプラクティスミュートの(潜在)需要は高く、いまさら新たなものも生まれてくる事もないでであろう……と思っていたところ、「オクラミュート」(ちょっと話題になっりました)なるものが発売されたのは、ちょっとした驚きでした。 弱音としての効果以外にも、いろいろな材質(アルミ、コパー、ファイバー等)や、種類(ストレート、カップ、ワウワウなど)のものが出回っていることから、音色に変化をつけるため(BEST BRASS社ではサウンドトランスフォーマーと呼んでいるようです)の役割も大きく、こういった意味合いでの使われ方がジャズシーンでは、よくなされています。 マイルスディービスがハーマンミュートを使ってボソボソとささやいているのが有名ですが、ミュートそのものが広まったのはもっと前の頃、20世紀最初のほうです。流行った?かと言われると違うような気もしますが、その頃の音に近づけようとすると、ストレートやカップなどで代用するのに抵抗があるらしく、店でも忘れた頃に問い合わせがあります(まあ相当少なくすべて地域外の方です)まあ、「クリアトーン」だの「メローワウ」だの「バズーワウ」だのミュートネーミング同様どう使うのかわからないのが、販促にはちょっと悩ましいところかも・・・。 「生音、一番!」と言ってしまえばそれまでですが、専業のメーカーもあるくらいで、ブランドはもちろん材質や形など、こだわり深みにはまると終わりが見えなくなります。 ーそうしているうちに、その深みの中でめちゃめちゃ楽しく、一抱えほど持ち帰られるほどはまっているHitomiさんが見つかりましたのでそのうちに話を聞いてみます。

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Mute ”Cup”

2、カップ ストレートについでよく使用されるミュート。ジャズユースだとこっちの方の使用頻度が高いかも知れません。 ストレートと同じくベル中に入れて先端のカップの部分で音を受ける構造で、反射音とも言えるサウンドからストレートのような鋭さはなく、角の取れたトーンになります。また使用にあたっては、ミュートのコルク削ってベルとカップとの間隔を調整して使うのがポイント。(←自然とコルクがへたれてくるのと使用頻度の低さ、またはまったく気にしていないこともあって、ご存じの方もあまりいません) またカップ内の細工を工夫することにより、ジョーラルのように音質を調整できるものもあります。同じような考え方かどうか分かりませんが、NSLには、カップの縁をストレートにして、内側にフェルトを張った「ミカミュート」という用途不明のものもあります。 中には「デニスウィック」のようにカップ自体が調節可能な可動式のものもありますが、取り外して「ストレート」兼用ということではなく、あくまでも先程のような理由によるもの。カップミュートの代表的なものと言えば、先程出ましたが、クラシカルな分野で人気のある「デニスウィック」や細工は二の次、ペーパー系の独特のライトなサウンドが受けている「NSL」が一般的かと…。

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Mute Wow-Wow

3、ワウワウ 先端を手で開閉させ音色を変化させることから、このように呼ばれていますが、「ハーマン」と言ったほうがご存知の方も多いかもしれません。この手のミュートの代名詞は「ハーマン」、実はこれがメーカー名で「ワウワウ」がミュートの種類です。ベストブラス社製のものは「○○○さんのワウワウ」と言ってデビュー(現在は単に「ワウワウ」と言います)、ジョーラル製は桃のような特徴的な形で「ヴァブル」という商品名で販売されています。また真中の筒を取ると暗くコモったような音となり、どこかでよく聞くサウンドは、ジャズシーンでのトランペットではなくてならない必需品。この種類のミュートの使い手といえば、あのジャズトランペッターの巨人、M.ディビスが特に有名。   ワウワウの代名詞のように言われていたハーマンミュート。あの見慣れた形の他に、用途の似たようなものがありまして、大きな「鈴」のような形で、その名は「バブル」。なんかどっかで聞いた事のあるようなネ-ミングですが、(真ん中の芯を取って使う)ワウワウ特有のこもった、くらーいサウンドとは違い、(同じように取っても)少し輪郭がはっきりしたサウンドになっています。 ストレート(ミュート)ような芯が感じられますが、あくまでもモコモコ感(ワウワウミュート)を出ない範囲でのこと。ピッチも取り易いところから新しい楽しみ方が得られそうなミュート、お試しあれ。

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