みゅーと とは?③

ミュート(弱音器)
ミュートとは、一般的には弱音器のこと。音を小さく(弱く)するためのもので、付ければもちろん音は小さくなります。その特性から考えられたものの一つが「プラクティスミュート」とよばれるもので、その効果を更に上手く活用したアイディア商品として(もうかなり以前の発売になりますが)ヤマハ「サイレントブラス」やベストブラスの「e-Brass」(現在ではその発展系のものを含め)などが、代表的なものと言えます。
かつてのような人気は全く言ってありませんが、先ほどの機能をPCなどとともに上手く使えば今でも十分楽しむ事ができます。ただ、録音機器や再生機器(の位置付け)が様変わりしているために「気軽に……」といえるかどうかはビミョーなところ。
しかし消音効果を生かしたプラクティスミュートの(潜在)需要は高く、いまさら新たなものも生まれてくる事もないでであろう……と思っていたところ、「オクラミュート」(ちょっと話題になっりました)なるものが発売されたのは、ちょっとした驚きでした。

弱音としての効果以外にも、いろいろな材質(アルミ、コパー、ファイバー等)や、種類(ストレート、カップ、ワウワウなど)のものが出回っていることから、音色に変化をつけるため(BEST BRASS社ではサウンドトランスフォーマーと呼んでいるようです)の役割も大きく、こういった意味合いでの使われ方がジャズシーンでは、よくなされています。
マイルスディービスがハーマンミュートを使ってボソボソとささやいているのが有名ですが、ミュートそのものが広まったのはもっと前の頃、20世紀最初のほうです。流行った?かと言われると違うような気もしますが、その頃の音に近づけようとすると、ストレートやカップなどで代用するのに抵抗があるらしく、店でも忘れた頃に問い合わせがあります(まあ相当少なくすべて地域外の方です)まあ、「クリアトーン」だの「メローワウ」だの「バズーワウ」だのミュートネーミング同様どう使うのかわからないのが、販促にはちょっと悩ましいところかも・・・。
「生音、一番!」と言ってしまえばそれまでですが、専業のメーカーもあるくらいで、ブランドはもちろん材質や形など、こだわり深みにはまると終わりが見えなくなります。

ーそうしているうちに、その深みの中でめちゃめちゃ楽しく、一抱えほど持ち帰られるほどはまっているHitomiさんが見つかりましたのでそのうちに話を聞いてみます。