後藤寺線 船尾駅

日田彦山線の後藤寺駅を出発して下り坂をカーブしながら国道をくぐり、両側の視界が開けて、昔は有名なフォトポイントだった中元寺川の鉄橋を渡る。新しき家がチラホラ見える田畑の中を軽いエンジン音を響かせながら、しばし直進。ゆるく上り始めて左にカーブし、山間に入りかけたかなって所で船尾駅に到着。

30年以上前まで石灰石専用列車が行き来した構内の慌しさは、今や草地となった跡地が残るだけ、単線に緩くカーブしたホームが1面……それだとローカル線によくある静かなたたずまいの駅ということだが、向かいと反対側にデカイセメントプラントが聳え立ち、岩石を砕くのか騒々しいうえに、大型車両の出入りも頻繁で、のんびりした感はない。

と、書いたところで新聞の記事が目に止まった。JR九州発表のものだが、輸送密度(1km当たりで一日の乗降者数)は下から5番目、運賃収入にいたっては最下位、10キロ少しの路線で、全線乗っても2~300円、少々人が乗ったからと言って路線全体からみればたかが知れている。となると「え?廃止の危機か?後藤寺線!」なるところだが、調べてみるとちょっと面白い。

田川と飯塚、バス路線に替わってもよさそうにみえる【ふむ、ふむ】。単行(1両)運転であり、他にも似たようなローカル(地方)線が第三セクター(平成筑豊=糸田、伊田、田川線等)や廃線(漆生、下山田、添田線等)になったりしているうえ、この路線の成り立ちが鉱石運搬を発端(現在の貨物輸送はない)としたところを見るに、よくJRが残しているものだと感心する【なるほど、なるほど】。
一方で一時間に1本……というと不便に感じるかもしれないが、運行本数は一日往復25本程度ある。幹線と言える日豊線のとある駅など朝2本、夕方2本、夜2本の計6本(もちろん上下線でである)しか止まらない(普通列車の運行が無い)ことを思うと、結構な大盤振る舞いだ【ふーむ、たしかに!】。朝と夜には時間あたり2本運行、そのためにこんな短い路線にも関わらず離合ができる駅も備えていて、なぜか午前中には快速も運行、早朝から夜間までむらなくあって割合便利なというか、ずいぶん手厚い路線だと思う【言われてみれば、そうかも】。

特急も通らないのに……、見方によっては不思議さのある路線だが、博多への直通列車が無いのは残念だ。「ニーズが無い!乗り継ぎで十分だ」と言ってしまうとここから発展がないが、朝と夜に2本程度なら何とかなるのでは?と思う(根拠は無い)。後藤寺線で使っている「40系DC2両編成で」って言うのが現実的(手っ取り早い)方法だろうか?
でも折角だから新型車両の投入を考えてみた、ディーゼルカーではない!電車である【これはまた、大胆な!】、それもバッテリー併用の。筑豊、篠栗線内ではパンタグラフを使用、非電化の後藤寺線内ではバッテリーで走らせる。これなら他の電車との分割併合が可能(と思う)だし、後藤寺線内は10キロちょっと、最高速度だって60キロも出れば十分だ、その程度ならバッテリーだって今の技術ならあっさりクリアしてしまうだろう。オプションで桂川から原田の筑豊線でもと、似たような運用もできそうだし作ってみる価値は十分あるように思う。少なくとも「フリーゲージ」よりは現実的でロウコストだ。できれば小倉工場で自社生産、営業力を強化して海外へ売り込むーと、展開もある。一度検討してみてはいかがだろうか?【←誰が検討するんだ?それ】 ←注1

さて停車時間が長くなりましたが、船尾を出発した列車は、プラントの間を縫ってゆっくり登り、トンネルを抜けて下ったところが筑前庄内駅、以前はこの線区にあって筑豊っぽくない薫りするところだったが、今では他の所と全く変わらなくなってしまった。1キロちょっとで下鴨生、旧漆生線分岐駅からか広い構内が残り、(珍しく)離合ができる駅である。民家だの田畑だののそばをはしり、上三緒を過ぎると家々が目立ち始め、201号線をアンダークロスすると、新飯塚がもうすぐだ。

注1:後日、JR九州に勤める、T君から情報をもらった。「その電車ならもう走っていますよ、デンチャって言うんですけど。残念ながら後藤寺線じゃなくて、筑豊線の折尾と若松の間です。もう一年くらいになるんじゃないかなあ?他にも…」なーんだ!もう走っていたのか、ぜんぜんしらんかったあ。いいアイディアだと思っていたのに…。でもデンチャはかわいいが “TL Twin Power Evolution 1″なんて呼ぶほうがかっこいと思うけどなあ。