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ちょっとだけ真面目なリードの話

染まりたくなくて、ホントは孤独に吹いてみたい(隠れ)クラリネット奏者に薦める一品。 No,4 在庫がいくつかあります。Mouthpieceは、本命Vandoren"11.1" or 対抗"5RV" or 穴馬Selmer"HS"

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ちょっとだけまじめなリードの話です③

アルトサックス吹きのTさん、半年に一度くらいで来店し、その都度リードを買ってもらっている。お好みは♯2‐1/2(か、それ相当)薄いめのリード。しかし、ある時から4番を買っていかれるようになった。でも、それが、なんと、あの青い箱。 きっかけは、うちにある長期在庫品を自慢話のごとく、熱~く語っていたら、ありがたいことに「一箱もらおうかな」と、買ってもらった事がはじまりだ。とは言え「前回の来店はいつだっけ?」というくらい前の話、このコロナ禍のことなんで、すっかり忘れていた。 そんな流れで買ってもらったものだから、久しぶりだしひょっとすると焚き木にでもしているのではないかと、聞いてみると・・・(やっぱり)削っているそうだ。まあ普通の答えだと思うが、それにしても(先ほどのように)彼の場合、コシの弱いものが好みのはず、加工するにしても相手は、あの「青箱の4番」、削るって言ったって限度があるだろうと思い、訪ねてみる。 ー削って使うんだよね?どう使ってんの? 「ええ、削ってます、でないと全然吹けないので。ペーパーとかトクサとかのレベルじゃなく、鉛筆削るみたいに小刀で。」 ーそりゃそーだろう、普段使っているのからいうと、ベニヤ板並みだよね? 「まあ、何枚かの削りカス見てたら、版画でも彫ってんの?って感じですね」 ー相当(強力なコシ)だと思うけど、オリジナルを吹いてみたとか? 「ええ、口を付けただけですが、(4番ですから)コシの強さは材木並み、そのままじゃとても使えませんから何とか使えるように鉛筆削ってます。一枚ほど、いい感じになったんで、ちょっと調子に乗りました」 ーでも、あれは10枚入り。全部使ったの? 「うーん・・・まあ使ったと言えばそうだし、ほとんど失敗してますからね。初めは手間がかかり過ぎて(挫折)、今度はやり過ぎて(ペラペラ)、なんとか『いい感じ』って喜んだのもつかの間、(よくある)なんかあっけなくヘタるし、なかなかすぐには上手くいきません」 ーそれでも、完成したわけだ。 「いいえ、まだです。"V16"だか"RICO"だかよくわかんないのができましたが、偶然ですね、試行錯誤しているうちにたまたま・・・って感じです。リード的には好みではありませんが、長持ちしてます。なんか素材(ケーン材)は最高ですね。最初『まだちょっと厚いかな』って思っていましたが、使っていくとなぜかすごく振動するようになりました。もう3か月くらい使っていますが、(音が)開く感じもなく、フラジオも問題ありません。(試しに)毎日のように使ってきて、なぜか『いい感じ』になってきたので、俄然やる気がでました。素材は最高ですが、まだコシの強さが(調節できずに)あるので、一方を4番に変えて使ってます。」 {見た目は全くわからない} ーよんばん?何のこと? 「ああ、メイヤー、マウスピースですよ。今それ(リード)のコピーを作っています」 ーコピーって、どうやって?また削ってーかね?それとも機械・・リードメイキングマシーンでも買ったとか? 「そんなの買いません、いくらするんですか?(ー知らないけど100万くらいだったかも)そんなの買えないし、それだけあったらまとめ買いして、(悩まず)ずっと吹けますよ。でも道具類はいくつか買いました、よーく切れる刃物とか」 ーなんか、すごいけど、だんだん大袈裟になって・・・めちゃめちゃな感じするな 「慣れましたが、手間ですね、やっぱり」 ーそれだったら、いつものやつの微々調整とか三番程度からやった方が、すぐに結果出るし、楽じゃないの 「今までそれもやってました、ダメなものだけですが。それでもよかったんですが、なんていうのかな・・・何か違ったんですよねえ。この際だから調整っていうじゃなくて根本的に手を入れるとどーなるかって」 ーよくまあ、そんな考えに行き着いたね。 「まあ、押し売りされたんで」 ー・・・・まあ押し売りついでにジャズセレクトはどう?相当いいよ 「検討していきます」

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時にはこんな事もやります。

第一段階:台座と本体のハンダが外れる 第二段階:ネジが緩んで雑音が出る 第三段階:ネジが取れて無くなり雑音がなくなる 第四段階:ネジが取れて台座も無くなる 部品を注文し、取り付ければ終わることですが、それほど複雑な部品でもなく、こんな感じで作ってみました。

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リーズナブルで堅実、アルトサックスありま~す②

メーカ名:YAMAHA 型式・仕様:YAS24/2・ラッカー 3世代程度の前のモデルで15年は経過、2000年初めまで生産されていました。ビギナークラスの廉価盤で当時の価格は、現行モデル280と380の間くらい、ベーシックコンセプトが大きく変化することはなく、古くとも整備すれば演奏に支障が出るようなことはありません。 整備すれば・・・というものの、大抵の場合は(調整した上での)現状渡しか、最低限の(パッド交換)調整で済まされてしまうことが多い。価格がより優先されるので、なかなか深く手が加えられないが故に状態の良いものが、案外少ないクラスとも言えます。 さて、状態だが、写真の映りがあまりよくない、特にベルがそうだ。その付近のラッカーのクモリ具合を説明するのにと思ったが、これでは思いのほか印象がイマイチだ。周辺のラッカーのクモリや全体の小傷は事実だが、実物はもう少しきれいだと、思ってもらえるだろう。 しかも税込で、あろうことか全パッドを交換している中古品で、その整備費用が、ちょっと考えて頂いてもーというお買い得品。さらに一年間の無料調整分が付いていて、これから始める方、中身の伴った価格優先の方、おススメの一品です。 Sold Out

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状態は申し分なく、念押ししてみました、ヤマハのアルトサックス④

メーカ名:YAMAHA 型式・仕様:YAS34/2・ラッカー 3世代程度の前のモデルで15年程度経過、2000年代初めまで生産されていました。この頃は初級者向けが2タイプ、その後、さらに低価格のモデル(YAS-275)が用意されて3タイプとなり現在に至っています。少々古くなっても基本的なコンセプトが大きく変化することのないクラスでれっきとしたメーカ品、整備すればー問題なく使えるものがほとんどです。 整備すれば・・・というものの、これが店側の大変なところ、理由は色々あれどこのクラスの中古品は価格が優先されて、なかなか深く手が加えられない事情があり、大抵の場合は(調整した上での)現状渡しとか、最低限のパッド交換で済まされてしまうことが多い。 楽器状態は新品同様だが、現状では十分使えても、パッドは傷みやすいところだけでも交換してあるとトラブルになりにくいし、こういった予防を含めて、保障があると安心して使用できる店頭ならではの大きいメリットがあります。 この商品も状態が大変良いので、はじめは「(十分使えるため)最低限の調整・・・」を予定をしていたのについでになんてしまったやった結果が80%、20か所も交換してしまいました。それならついでに全部やったら?なんて声が聞こえそうですが、元は半分以下でも演奏に支障をきたさないレベルだったのをプラスα(以上)で、より長く使えるようサービス精神旺盛とかで思ってもらうと大変興味がわく(はず)・・・と願っています。 税込販売価格¥121,000。ネックに凹み修復痕と細部に細かいキズが少々あるっていうきれいな中古品です。その他に一年間の無料調整分が付いていて、これから始める方、中身の伴った価格優先の方、おススメの一品です。来店され、見て(話を)聞いて買って頂いた方に内緒のオプションが付きます、もちろん(そのオプションを)断ることも可能ですが。

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稀にー依頼があります。

こっちはトロンボーンのお話です。 手が小さい人向けの指掛けの依頼です。 同じようなものにConn52H がありますが、こっちは固定式。必要なければ外せるように作ってみました。

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時々依頼があります。

トランペット3番管フィンガーフックの付け替えのお話。 「(指が)遠いので、近くにしてくれないか」ーって依頼です。 「(付け替えると)何か支障がありますか?」ーうーん、外した後のひし形が残るけど。 「それだけですか?」ーそれだけ。 「んじゃあ、お願いします」ーってこんな感じです。 (外して位置を決め)10mmピストン側に寄せる

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B Trumpet V,Bach “197 New York 7”Limited Edition 続編

B♭Trumpet ブランド名:V.Bach (=Conn-Selmer,Inc) 型式・仕様:Bach 197 New York 7 Limited Edition 2003・#7Bell French Beat #7Lead Pipe バックの中にあって、最も一般的なのは#37ベル/#25リードパイプのMLボア。プロ、アマを問わず、使用されており、よく知られたスタンダードモデルで、トランペットプレーヤーの方なら良くご存知のはず。今回は限定モデルであるBach 197 New York 7 を取り上げてみました。 ***では、簡単に仕様の説明をお願いします。 スタンダードモデルに装着されている#25リードパイプを使うよりトーンが暗くなる(と言われる)#7パイプが装着されています。レシーバーの長さも違いますね。ベルは#7、198Vintage(=以下198)の♯6ベルがスタンダード(#37)ベルのベースになったものらしいのですが、こっちの方が似てますよね、でも、具体的に何がどのように違うのかはわかりません。材質はイエローブラスらしく、バックでは近年のモデルで使っていない断面が半円状のフレンチビート。3rdストッパーがリバースでリードパイプ側に支柱がない一本タイプです。2003年から発売され、2005本限定生産モデルらしいです。 ***198とは違う方向での、インパクトのあるルックスですが。 チューニングスライド等はゴールドで本体がシルバーのツートーン、ゴールドプレートトリムキットも装着されていますが、198にあった化粧石のフィンガーボタンやベルインナーGP、特別彫刻は無くなりました。チューニングスライドの間隔が狭いナロータイプ、リバース仕様のような一本支柱なっています。他にはゴツいジョイントリングやサムフックがリングになるなど、これはこれでやっぱり目立ちますよね。 "New York"って言うなら、1番管のリング型指掛けが無くして(ツートーンをさておき、全体的な形で)言うと、こっちの方が似てると思うなあ・・・それでいうと198の方は、バックの工場が同じNew York(#1)でもMt Vernonにあった頃に生産されていたものをベースとした復刻版っていうような感じでいうと納まりますかね。 ***外観上とか構造的特徴は? 改めてベルとマウスパイプが"197"用に限定復刻。延べ座(マウスパイプとベルをつないでいるリンケージ)が大きくて長めになっています。それから3番管のストッパー現行品の逆、リバースになっている、あとメインチューニングスライドのスパンが狭く(ナロータイプと言われている)て、マウスピースレシーヴァーが長いが主なところです。シリアルナンバーも2000本程度らしいので4桁の通し番号で表示されていますね。それと外見上は分かりませんが、ライトウェイトボディ(#2)にスタンダードウェイト(#2)のベルと言うのは、リヴァース(LR180‥)モデルぐらいなので、この辺りの組み合わせもスタンダード・・・レギュラーモデルと違う特別仕様と言えるかもしれません。 ***さて、「中身」の方はどうですか? ライトウェイト(のボディ)なのにそんなに軽く感じませんねえ・・・まあ持っただけだと(ウェイト的には)よくわかりません。試奏の方は、低音域から高音域までスムーズにエアーが入り、レスポンスが大変良くてどの音も均等に鳴ります。 この辺りはライトウェイトボディだからという事もありますが、リードパイプをはじめラージボアなど構造面…作り方っていうのか、そういうところも影響していると思います。少し吹いた感じだと素直でエアーもよく入るしスタンダードと変わらないかな?って思いました。 音色は明るい・・?インパクトのある鳴り方かな?硬めでブライトに感じます・パワーをかけた時にスタンダードのバックのエレガントな部分が、逆に硬質となってちょっと刺激的、その辺が個性的なサウンドと言えるものかもしれません。ちょっと表現が難しいのですが…。 ⇑なーんて、20年程度前には知り合いのプレーヤーとのやり取りでレポートを書いていた訳ですが、こう言う楽器にはまるで興味のない、それでいてバックが大好きなHさんと話をすることになって、新たな展開に発展してきた結果ー ***これって、どう思う?*** 「どう思うって言われても、単純に派手な楽器だと思いますが・・・、あと目立つし・・・。バンドでそんなの出されたら、なんだそれ?って感じでそっちに目がいくと思いますが」 ***やっぱり見た目かな?どこの(メーカー)?って気にならない?吹いてみたいとか、ねえ*** 「そうですねえ・・・(僕は)興味ないけど、なんだ?あれ、っていう風にはなるとは思います。金銀のツートン、バックみたいに(3番に)ストッパーが付いてるけど逆だし、(一本支柱なんで更に)なんか雰囲気違うし・・・って。ところでなんなんですかそれ」 ***ニューヨーク7の限定品*** 「ああ、あれですよね、(中略:前述の楽器の仕様説明)限定品があったんですね」 ーと言うわけで、強引だが、話のテーブルに乗せることに成功 ***で、どう?見た目以外のところで*** 「どうって・・・持った感じで言うと・・・(持っただけだと)よくわかんないなあ・・・これってライトウェイトですよね?でも言うほど軽いって気はしませんけどね、(と言って各チューニング管を抜いてー)ライトウェイトですよねえ、ラージボア・・・だからって感じでもなさそうだな・・・ベルが違うのかな・・・☆が無いって言うのはそういうことですよね?限定品って違うんですか」 ***限定品が違うっていうより、現行モデルが違うっていう方が正しいけどね、こっちの方が先に出て、そのあとでレギュラーモデルになったわけだから*** 「まあ、その辺の話は、後回しにしましょう、♯7ベルですね、なんだろ?今の♯37?似てますよね、違うのかな。パイプも♯7、今は聞きませんがー、ちょっと前になんかありましたよね、なんでしたっけ?」 ***C管かね?229-Bell/7R-Lead Pipeのこと?それでも相当前だったかな*** 「そうです、あれってどうでしたっけ?」 ***#7っていうのは確か♯43パイプみたいに抵抗があまり無いタイプだったと思うけど・・・。あとリバース、エアーはいっぱい入って自由度が高くなる半面、中途半端では不安定になりやすくそれが音に反映されやすい。でもあれは、C管だから長さも短いし、参考にならないんじゃないの、だから、ちょっと吹いてみてよ。(と、半ば強引に)*** (わかりました)と「へえー、なんか全然違いますね、鳴りムラがなく・・・どの音も同じように鳴る。エアの入り方も変わらないですね、普通っていうか当たり前がちょっとびっくりです。ライトウェイトって感覚がありますが、感覚だとL Boreの影響が小さくないんじゃないんですか」 ***L Boreって、エアだけじゃなくて鳴り方にも特徴が出ると思うだけど、そんな感じはないよね?*** 「そうですね、まとまりっていうより広がり感があるー(強奏すると)硬質な♯37ベルみたいな鳴り方していますね。(無限にエアが入っていくような)抵抗が無いこともない。試奏室なんで細かいところまでは言い切れませんが、モニター性ですかね?」 ***バックの音はするけど、どこか違うような気がするんだけどね・・・*** 「まあそうですね、バックだけど・・ストラドのサウンドとは違うっていうのかな・・・。でもそうなりますよね、L Bore自体があまり一般的でないし、『ライトウェイト』っていうのにそれっぽくない。リバースでもないうえに支柱も一本でナロータイプチューニングスライド、得体のしれない♯7 Bell仕様で『ブロンクス(#1)』の復刻って言われますが・・・サウンド的にはどこを狙ってんでしょうか?」 ***そういえば”198 Vintage"の生産が終わった頃の2003年から発売したんだよね、なんかのメモリアルでもないのに、今思うと何のタイミングだ?って考えてしまうなあ。*** 「そうなんですね、でもその頃って、何かありませんでしたっけ?」 ***それってストライキをしていた頃のことでしょ?合併するの、しないのって・・・。かなりの騒ぎになった頃らしく、レギュラーモデルでさえ品薄になって全然無くなった時期だね。モデル182MLっていうのが代わりに出てきて、(たぶん)大混乱。だからこれもほんとに2000本も作ったのか?って、ちょっと怪しいんだよなあ*** 「あ、なんかそんなのありましたね、なんでしたっけ・・・、BachじゃなくてConnが代わりに作ったとか何とか」 ***そう、それ(Model 182)。そのあとみんな(メーカが)一緒になっちゃてね、作る楽器もブランド毎に絞られて専門性が強くなった。その代わりに、バリエーションが増えてきて、中には『どこの楽器だ?』というのもあって困っちゃった。 「これもそんな感じですか?」 ***いやー、当時のバックの方向性まではわからないけど、多分違うと思うけどなあ。*** 「じゃあ、方向性は置いといて、どう思ってるんですか?」 ***試奏して思うに・・・。サウンドの方向性、エアの入り方、ガーンって鳴らした時の「音の荒れ方」とかは、ジャズな好みの気がする。ビックバンドでのリード向きじゃないけど、コンボなどソロ的にはかなり良さそう。アグレッシブプレイで、シンプルにRee Morganとか、・・・なんて思ってる*** 「ピンポイントですね、クラシカルの方向には向きませんか、まあこれが向かなくても、他にいっぱいそれ向きなのが、ありますもんねバック。でもそうなるとそれ用に作ったてことですかね? ***LT(ライトウェイトモデル)って元はそういう方向で作ったらしいんだけど、使う側は「それなら・・・」ってことにはならないからね。N響のSさんみたいな人もいるけど、根本的なところでは、クラシカルな方向だとやっぱりスタンダードってことにならない?これなんかどうなんだろうねえ。*** 「結局、好みになってしまいますから、そっちの方向でいいんじゃないですかねえ。二人して『これ!』って言っても誰も信じてないかもしれませんし・・・」 ***だれも信じてくれないの?そりゃー残念だな、折角時間かけてリポートしてるのに*** 「大丈夫です、『ほー』って思う人もいますから」 ***ところで、ベルがフレンチビートになっているけどどうかな?さっき得体のしれないって話になったけど、サウンド面だけでなく、モニター性に違いからってことはない?*** 「ヤマハさんが言われてますよね、フレンチピートってフィードバックがどうだとか・・要するに返ってくる音がよく聞こえてくるからコントロールしやすくなる、でもバックは、そんなに(モニター性)悪い楽器でもないし、その辺と遠鳴りがうまくバランスしている楽器でしょう?これ(フレンチビート)だから普通より、近く(より良く)に聞こえるっていう感じはないんですけどねえ・・・普通に跳ね返って聞こえてくるし・・・試奏室だからですか?」 ***そういうことになるけど、やっぱりスタンダードと変わらないよね?じゃあ、バック(この楽器)の方は、オールドをリバイバルしたか、全く別な意図で作ったってことかね*** 「どっちですかね?どっちでもなかったりして」 ***なんだそれ、気分とか・・・?大喜利みたいな話になるとまとまる余地がないな*** 「ではちょっとまじめな話をすると、さっきようなのプレーヤーが出るっていうことは、ジャジィな用途がおススメってことですよね、ジャズは詳しくないんですけど、音楽における求められる特徴や機能、場所を限定するなら僕もそこだと思いますけどね。吹奏楽やオーケストラでは(多分積極的には)使わないと思いますよ、これ以外にバック(のモデル)はいっぱいあるし、ヤマハを使っている人もいっぱいいる。その中でこれを使うっていうのは・・・『使えなくはない』ってことで使うプレーヤーはいないと思いますが」 ***まあね。限定はしないけど、楽器の様々なメリットを考えるとそっちの方が『推し』かな。(若い時の)Roy Hargroveみたいにアクティブっていうかハードドライブに走りたいってプレーヤー向き*** 「へえーそうなんですか、そのRoyさんのことは知りませんが、楽しそうですね。」 ***そう楽しいんだが、中々ハマる人がいなくてチコッと難航中。でも多すぎても代りがないのでもっと困る*** 「ラスト一本って事ですね」 ***そう。と言うわけで税込販売価格が¥396,000、購買希望者を募集しています*** Note: #1:創業はNew York。その後同じNew York のMt Vernonに工場を移転。現在はエルクハートにて生産。(⇒トランペットマウスピース:バックスタンダードの項) #2:現行ニューヨーク7はライトウェイトモデル仕様ですが、2003年当時は"Model 197 New York 7"の限定品でライトウェイト仕様の紹介はありません、ベルに☆がないので。

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楽器はモダン、サウンドはクラシカル、ヨーロッパの薫り、あのセルマーのトランペット③

ブランド名:Selmer 型式・仕様:C703・C-key SP フランスのセルマー社、元を正せばクラリネットの制作がはじめらしい。その後、総合楽器メーカとなったが、サックス有名過ぎてそれ以外が、あまり浸透していないのは、日本では仕方のないところ、クラリネット吹き以外のプレーヤーなら「サックス」という答えが順当なところだろう。 さてトランペット、いつの間に作ったんだろう?ーって感じだが、歴史は意外と古い。1920年代と言うからサックスとあまり変わらない時期で、けっこう古くから登場する。H,ジェイムスとかL,アームストロングらが使ったとされるバランスモデルとか「フロントミッドシップ」的な特異形状のKモディファイだのが、(一部で)有名らしくその形状から見覚えがあるかもしれない。 だが・・・そういうオールド物を語るなら、バックの方が知名度も人気も(日本では)めっちゃ高い。セルマーの方が古くて(と言ってもほんのちょっとだが)地道に作り続けているのにヨーロッパであるが故なのか(ーどうかはわからないが)日本では数が少なく(結果的に)マニアックなトランペットになってしまったようだ。だが数は少なくとも(意外にも)力の入ったトランペットを制作していて、先ほどのようにアメリカ人がどっから手に入れたんだ?みたいな個性的なものだけでなく、モーリスアンドレとも60年代の半ばから約20年もの間、お友達関係を続けて、バロック音楽をやって(一部では)相当有名になったあのピッコロトランペットも送り出している。その後、関係が解消(Mark7後のスーパーアクションの発表を控えてサックスに集中したい時期だったのか・・・)し、10年くらい謎の空白期間を経て従来(オールドモノ)のコンセプトから考えると椅子から転げ落ちるほど、あまりにもフツーすぎる"CHOLUS"を発表こととなる。 密かというか、いつの間にか登場したのが、"CHOLUS 80"(←90年代の終わりの方に登場)ジャズモノを意図したわけではないだろうが、方向性のはっきりした楽器であり、吹奏感にクセもなくよくできていると、個人的には評価しています。(サテンシルヴァーで登場した「ミレニアム」はこのモデル)発売当時は手頃な価格と暗めの音色や渋いサテンラッカーの外観など、知名度とは全く無縁でジャズユースに密かな人気がありました。 ーと長い前置きになりながら、今回はそのCHOLUSではなく、その前に発売されたC管のERAⅡ。B管もあまり見かけないくらいだから、C管になると情報含めて、いつ発売されたんだっていうくらい・・・・もっとない。当初は他メーカと変わらない程度の販売価格で「高値(嶺)の花」いうことではなさそうだ。思うにトランペットは、日本の場合、管楽器の中では激戦とも言えるが、わざわざセルマーのトランペットを在庫(指名)しなくても、他にもいっぱいあるだろう(って声も聞こえてきそうだし)そんなこともあるのか、中々お目にかかることもなく、試奏はおろか所持するプレーヤーにもあやかれないので浸透しにくかったのだろうと思う(でも、その困難をかいくぐってどこかで手に入れたのは、ある面奇跡的な出来事でもあるが・・・) 好みや流行り、定番に奔れば手に取るプレーヤーは少なくなるが、トランペットがメジャーじゃなくてもセルマーはセルマーだ。さっきのようにM.アンドレとも仲良しだったくらいなので、個性の光る楽器を作ってくれている。透き通る透明感、華やかさのある明るい音色で、いかにもC管らしく、(独断でのおススメが)弦楽器主体の小さなオーケストラでの居心地が良さそう。大きな編成がダメなわけではない、あくまでもこういうのが向いているんではないかーっていうお話で、前所有者もそこで活躍していたそうだ。使ってみなきゃーわからない!この感覚。 大きなキズ、凹み修復痕、メッキ剥がれ等々、目立つようなダメージはなく、紳士的な使用をうかがわせます。1番チューニングスライドをフックからオートトリガーに改造(と、言っても大したものじゃあない)。 税込販売価格¥154,000です。

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ヤマハの古いテナーサックス③

メーカ名:ヤマハ 型式・仕様:YTS-32・LQ こいつも相当古くて約40年くらい前のテナーサックス。 ビギナークラス二番目だが、この上はYTS62しかない。ありがたいことに、まだカスタムが無い時代なので、真ん中のクラスとなります。 古さを心配される方が時々いらっしゃいますが、楽器店なので普通に全部パッド(タンポとも言います)を交換、普通に問題なく演奏ができます。この状態でも価値的には十分だ、と言ったらそんなの当たり前だって言われるだろう。別のヤナギサワと同じく古さと見た目は何ともならないが、少しでもお得感が味わえるよう手を加えてみた。 たくさんさわってカスタマイズしたからといって、ホントに"Custom”みたいになるわけもなく、全く驚いて頂けないのは少し残念だ。(以前にも調子に乗って)やり過ぎたバリトン(YBS‐61)のようにそのまま転嫁できることもないので、販売価格だってそれなり、これだったら(多分)喜んでくれるだろうって思っています。まともで安ーいテナーサックスをお探しの方おススメです。 来店お待ちしておりましたところ、先日Sold Outとなりました。 一年間の無料調整(*1)が付いています。全パッドを交換、調整しておりますから速攻演奏できますーが、まったくの初心者の方は、少し時間が必要となります。 Sold Out *1:詳細は店頭にて

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ヤナギサワの古いテナーサックス③

メーカ名:YANAGISAWA 型式・仕様:T500・LQ サックス自体は、おおよそ40年ほど前。ビギナークラスで、その後の延長線上には900やWO1があるが、現行モデルのような洗練された外観からすると何がしか無骨な印象があるかもしれない。 小さい凹みやキズ、ラッカーのハガレ等、この年数だ、多少なりともあるのが普通(だと思われますが・・・)。最近であまり見かけなくはなりましたがー、ラッカーのハゲハゲでボコボコが少なくない中にあって、この年数からすると全然きれいな方です。古さと見た目は変えようがないが、丁寧に修復、調整すれば問題なく使えるものも少なくなく、こういったところが、メーカ品であるが故であり、お店で買って頂けるおススメのポイントでもある。 パッドはすべて交換し、調整済み、ドライで少しカタめのサウンドがよみがえる。更に一年間の無料調整付き(*1)で気楽に安心して演奏できます。ケースもあります。 低予算でお探しの方に買って頂きましてSold Out となりました。 (*1)詳細店頭にて

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YAMAHA YTR-8335 LA “Wayne Bergeron” Light Tuning Model③

メーカ名:YAMAHA 型式・仕様:YTR 8335 LA “Wayne Bergeron” Model・Original light Tune 久々ですが、「ヤマハ」のカスタムトランペット、YTR-8335 LA、「ウェイン バージェロン」モデルが入荷したので、ちょっとだけマニアックなTさんにリポートしてもらいました。 ***まず、仕様説明をお願いします*** まずリードパイプがゴールドブラスを使用した”LA”用のオリジナルのようです。ボアは、ミディアムラージボア、メインチューニングは支柱の付いたタイプになっていて、” (YTR8310)Z”とは違ってリバースタイプになっていませんね。メインチューニング管ですが、インレット、アウトレット共にインナーパイプの管厚が薄く、一見したところライトウェイトみたいに見えますが、他のところ・・・例えばピストンの枝管の方とか、(ゼノと同様)従来の肉厚で作られているようなので、ライトウェイトとかを特別に意識している訳ではなさそうです。この部分にLボアを使っているため、(外径が同じようなサイズのため)結果的にそのように見えている(している)のではないかと思います。 ベルは、カタログデータですが、”(8310)Z”と同じの”A”タイプ、直径127mmなので”(YTR8340)EM”モデルほどではありませんが、(ゼノに比べて)ほんのちょっと大きめです。でもライトウェイトベルになっていて”LA”モデル用のオリジナル、ベル縁を弾くと(他のAタイプベルと比較して)高めに響きます。他には”Z”同様に、ヤマハのトレンドとなっているフレンチビート仕様、ベルの継ぎ目を内側にして、そこにリンケージを取り付けるヤマハ独自のサイドシームを採用しています・・・が、最近よくアピールしてますよね?何か良いことでもあるのかなあ? ***僕に聞いてるんですか?ふーむ・・・継ぎ目の上に溶接するのだから安定した剛性となる、よって鳴り方の方向もバラツキにくくなるし、より指向性もでる。結果、ターゲットを達成、品質的に一定になりやすいってことでしょうか?*** でもヤマハって元々品質が「売り(=買い)」でしたよね? ***じゃあ方向性を重視したとかですかねえ?詳しいことはわからないのでヤマハ○○さんにでも聞いてください*** **外見とか持った感じ‥見た目の印象とかは、どうですか? 本体の方はバルブケーシングをはじめとして、各チューニング管のレシーブ側もブラス材を使用しており、パッと見には濃いラッカーがGPみたいです。持った感じだと、うーん…(ヤマハの)カスタムクラスの中では軽い方かなあ?他には・・・メインチューニング管の支柱がニッケルシルバー製、1stにカニ目が一つ、3rd管のリンケージが2つ、ストッパー台座がアウトサイドにありませんが、基本設計は型式(YTR-8335)にあるとおりXenoの延長線上にあるようです。それから他のカスタムモデルと違い、バルブガイドにはプラスチック製を使用しています。 見た目だけだと、あの「ウェイン バージェロン」というインパクトには欠けますね。 ***ベルにサインかなんか入れたら、もっと人気が出るかもしれませんよね? それだとプレミアム感が高まりますが、他も上がるかもしれないので、個人的にはあまりありがたくないなあ・・・ ***じゃあ地味な外見をスルーして、試奏して吹奏感とかその辺は、どうでしょう? (ヤマハの楽器にしては)抵抗が少ない方…かな?(エア)スルーですね(ははは・・・・・)失礼しました、スムーズっていうのか、エアーがよく入ります。でも「持っていかれる、取られる」という感覚はないので、(こういった吹奏感が)好きな人も多いはず。エアーの入る量(以上?)に比例して鳴ってくる感じなので、その辺にストレスを感じるところは全くありません。メカニカルなところでいうとベルもそうですが、オリジナルリードパイプとLボアで取っているメインチューニング管の組み合わせが、この楽器の吹奏感に影響しているのではないかなあー?と思っています。とにかく気持ちよく吹けますね。レギュラーレンジトーンそうですが、ハイトーンもこんな風に!ピューン!(と、ジェスチャーで)。 あと当然と言ってはなんですが、レスポンスも非常にいい。 ***なるほど。その他に特徴のようなものはありますか? このところのヤマハはずいぶん変わってきていますが、やっぱり興味深いですね。 まあとにかく、好みかそうでないかは別として、アクティブでマイク乗りの良いサウンドがラスヴェガス!です。 ***ラスヴェガス??ですか。 派手にならせそうなので。 ***いやあ、それならハリウッドでしょ?LAなんで・・・ そういえばそうですね。 まあ、いいや。ブリリアントまでいかないところブライトで音色に適度に派手さがありますからそんなふうに言っちゃいました。もちろんただ派手なだけでなく、プレーヤーの方向性からミドルやロートーンのサウンドを上手く使えば、ソロも十分おもしろそうですし、マウスピースとかを工夫してみるとまた違った顔がみえるかもしれません(実際、彼は両方をこなしていますが) あと、この楽器はライトチューニング仕様になっているんですよね?、(ノーマルとは違って)広がっていくところがなく、音割れが全然感じませんね、そんなところですか?あとハイトーン含め、全体的に音のポイントがしっかりしているので、狙って当たりますね。 ***はい、ヤマハの良さを活かしてもう少しこんな風になるといいなあ・・・なんて感じでチコッと触りました。したがって「レーシングマシーン」というわけではありませんが、全体的に変わっていると思います。ハイトーン(のアタリ方)レンジは変わっているはずですが、音のツボを作ったわけではないのですが・・・まあ、その辺りを意識すると気が付かれるかもしれません。あと音割れもしにくいはず・・・です。 へえー!でもいい感じです。 ***ありがとうございます、最後に何か一言お願いします。 この楽器の場合、オリジナルのキャラクターを生かしつつ、オリジナルのLAよりシャープに仕上がっているみたいなので、方向性を絞らず使えばより楽しそうですね。 ***ありがとうございました。 店主より 以前YTR8310とYTR8335も同じようにライトチューンモデルを作っておいていました。ゼノ(=YTR8335)が、最後まで残るだろうと思っていたら思ってもいない、20年来の付き合いのあるTさんがご購入、最後のLAが残ってしまいました。相性の合う方、お待ちしております。 税込販売価格は時価

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